肌にツヤがなく暗い印象に見えるくすみ。一口にくすみと言っても、実はいくつかの種類があります。自分がどのタイプに当てはまるかチェックしましょう。

黄ぐすみ

「黄ぐすみ」は、肌全体が黄色っぽくくすんだ状態です。黄ぐすみの原因は、老化減少の一つである肌の糖化と言われています。糖化とは体内で糖質がたんぱく質や脂肪と結びつくことで、運動不足の人や糖質を多く摂る人によく見られる現象です。

青くすみ

「青くすみ」は、肌が青黒く見えて疲れた印象を与えるくすみです。青くすみは血行不良によって引き起こされると言われており、目の下のクマが目立つこともあります。

グレーくすみ

「グレーくすみ」は、灰色がかった暗い色やツヤのなさが特徴のくすみです。肌の乾燥や不要な角質が蓄積していることが主な原因で、乾燥が原因の場合はカサつきや粉ふきが見られる場合もあります。

茶くすみ

「茶くすみ」は、メラニン色素の沈着によって肌が茶色がかって見える状態を指します。日焼けや洗顔時の摩擦などによって起こりやすく、茶くすみとあわせてシミやそばかすが見られることがよくあります。

くすみ肌にはさまざまな種類がありますが、季節によって起きやすいタイプは異なります。秋によく見られるくすみ肌の原因をご紹介します。

1. 気温・湿度の低下による乾燥

秋は気温・湿度とも低下し、肌が乾燥しやすい状態になります。しかし、冬に比べて「乾燥している」という実感が少ないため、保湿ケアが手薄になっていることも。
肌が乾燥すると、角層の水分量が低下して透明感が減少。キメも乱れるため、どんより暗い印象の灰色がかったくすみ肌となってしまいます。

2.角質の肥厚・蓄積

秋は季節の変わり目で気温の変化が大きく、暑い日と涼しい日が入り混じります。紫外線と乾燥によるダメージが繰り返されることで、肌のターンオーバーは乱れがちに。その結果、古い角質が正常に剥がれ落ちずに肌に溜まり、灰色がかった暗い色になることがあります。

3. 夏の紫外線ダメージの蓄積

夏に浴びた紫外線ダメージが表面化してくることも秋のくすみ肌の原因です。紫外線を浴びると、肌の内部で褐色の色素「メラニン」がつくられます。
健やかな肌であれば、肌のターンオーバーによりメラニンは排出されるのですが、紫外線や乾燥の影響があるとターンオーバーが乱れがちに。これによって、排出されるはずのメラニンが肌内部に蓄積し、シミや茶くすみの原因となってしまいます。

4. 気温低下による血行不良

気温が下がると身体が冷えて血行が悪くなります。血行が悪くなると、血液に含まれる酸素の量が減少し、血液が暗い色となるため、顔色も青くくすんで見えてしまいます。

くすみ肌を防ぐためには、日々の丁寧なスキンケアが大切です。くすみ肌の予防に役立つ5つの方法をご紹介します。

1.徹底保湿で乾燥を防ぐ

くすみ肌の予防の基本は「保湿」です。本格的に空気が乾燥する季節になる前に、徹底的に保湿する習慣をつけておくことが大切。洗顔後は保湿成分が含まれた化粧水をたっぷり使い、乳液やクリームなどでしっかり蓋をします。導入美容液を使用するとさらに保湿力がアップ。日中も、手軽に保湿できるスプレータイプの化粧水をこまめに使用するとよいでしょう。

2.やさしい角質ケアで肌のなめらかさをキープ

さまざまなダメージによって肌のターンオーバーが乱れ、角質が肥厚しやすい秋。拭き取り化粧水や酵素洗顔などでやさしく角質ケアを行いましょう。強く擦ったり頻繁に行いすぎたりすると肌が乾燥してしまうので、肌の調子を見ながら自分に合ったアイテム・頻度でやさしくケアすることがポイントです。

3.紫外線対策は1年中！

紫外線対策は、日差しが弱まる秋にも欠かせません。外出時は日焼け止めを塗り、長袖の衣服や帽子、日傘なども併用しましょう。また、紫外線は曇りや雨でも降り注いでいます。涼しい日も必ず紫外線対策をしましょう。

4.血行促進ケアで顔色を明るく

気温の低下による血行不良は青くすみの原因です。ぬるめのお湯にゆっくり浸かる入浴や適度な運動を習慣化して、血流が滞らないようにしましょう。また、マッサージやツボ押し、ストレッチなども効果的です。

5.睡眠・食事などの生活習慣を見直す

秋は気温の上下が激しく、自律神経が乱れやすい季節です。ターンオーバーが正常で血色のよい肌を目指すには、十分な睡眠や栄養バランスの取れた食事を意識して、ストレスを溜めないように過ごすことも大切。スキンケアとあわせて生活習慣も見直し、内側から透明感あふれる肌を目指しましょう。

秋は気温や湿度の低下、夏の紫外線ダメージの蓄積などにより、肌が乾燥しやすく、くすみが目立ちやすい季節です。くすみには「黄ぐすみ」「青くすみ」「グレーくすみ」「茶くすみ」などさまざまなタイプがあり、それぞれ原因も異なります。

秋の肌を透明感のある“秋晴れ肌”へと導くには、まずは徹底した保湿、肌にやさしい角質ケア、毎日の紫外線対策が重要です。さらに、血行促進や生活習慣の見直しなど、内側からのケアも欠かせません。丁寧なお手入れで、くすみのない明るい素肌を目指しましょう。