2021.11.24

肌が敏感になるメカニズムとスキンケアのポイント

インタビュー

今回、お話を伺ったのはコーセーマルホファーマ株式会社の笹山大輔課長。笹山課長はマルホ株式会社ご出身で、マルホ時代は製品の情報担当者として営業で大活躍! “ヘパリン類似物質HD”を熟知する男として、現在はカルテHDの企画・開発をご担当されています。そんな笹山課長に敏感肌のメカニズムとお手入れ方法を教えていただきました!


敏感肌は“バリア機能”が低下している!

コーセーマルホファーマ株式会社の笹山大輔課長

実は「敏感肌」という言葉は医学用語や学術用語ではありません。結構あいまいな言葉で明確な定義がないんですよね。

敏感肌というと

「ピリピリしやすい」
「刺激を感じやすい」
「むずかゆくなる」

という状態の肌を思い浮かべると思うのですが、何もしなくてもピリピリする敏感肌の方もいれば、化粧品など外部刺激によりピリピリするという敏感肌の方もいます。

敏感肌が起こる主な原因は、肌の“バリア機能”が低下しているからだと考えられています。

洗いすぎだったり、肌に合わないスキンケアを使っていたり、紫外線の影響でダメージを受けていたり……、とバリア機能が低下する原因はさまざまです。

では、そもそもバリア機能とは何なのでしょうか?

肌は「皮脂」「天然保湿因子(NMF)」「うるおい構造(角層ラメラ)」という3つの要素がそろうことで、うるおいを保つことができます。

肌にうるおいを保つことができる状態こそが健康な証拠であり、バリアとして肌を守ることができます。これが “バリア機能” です。

バリア機能が整った肌のイメージ

これらの要素のバランスが崩れたり、どれかが欠けてしまったりすると肌が乾燥し、バリアとしての働きが低下してしまいます。

バリア機能が低下した肌のイメージ

バリア機能が低下すると、外部からの刺激を受けやすくなり “敏感状態” となってしまいます。

最近だと、マスクのこすれや脱着による湿度変化でバリア機能が低下するため、肌が敏感になったと感じる方が増えいます。


敏感症状は肌のSOSサイン

乾燥するだけでも、肌がムズムズしたりピリピリしたりということはありませんか?

皮膚の細胞が壊れたり異常が起こったりすると、刺激を感じる物質を出して「肌が壊れているよ!」と知らせる機能があります。それが「何もしてないのにムズムズ・ピリピリ刺激を感じる」理由です。簡単に言うと、肌からのSOSサインですね。

	敏感肌について語る笹山大輔課長

こういうサインを感じたときは、保湿ケアでバリア機能を補い、立て直してあげることが重要です。


スキンケアの3本柱は「洗浄」「保湿」「UVケア」

健康な肌であっても体調不良やマスクの影響、ストレスなどにより敏感肌になる可能性があります。敏感肌の方だけでなく、健康な肌の方にも覚えておいていただきたいのが “スキンケアの3本柱”といわれる「洗浄」「保湿」「UVケア」の正しい方法です。

1.洗浄

正しい洗浄ケアのイメージ

洗浄というと「しっかり洗う」ことが正しいと思われがちですが、重要なのは「汚れはきちんと落として、必要なものは取りすぎない」ということ。

クレンジングや洗顔などの洗浄行為は正しく行わないと肌を傷めてしまいます。低刺激のものを選び、肌をこすらず丁寧に洗うことを心がけてくださいね。

2.保湿

正しい保湿ケアのイメージ

たっぷりとうるおいを与えた後、最後は適度な油分を含んだクリームや乳液などで与えたうるおいを肌の内部に閉じ込めてあげることが重要です。

使用するスキンケアは、実際に使ってみて刺激を感じないものを選びましょう。良い成分が含まれているとしても、刺激を感じながら使っていると逆効果になることも。新しい化粧品を使うときは、まずは実際にご自身の肌で試して「肌に合う」ということを確認してから購入するのがおすすめです。

3.UVケア

正しいUVケアのイメージ

紫外線はシミやシワといった見た目への影響だけでなく、乾燥や肌あれなども原因となります。夏場以外はUVケアをしない、という方もいるかと思いますが、健やかな肌のためには365日毎日UVケアをすることが重要です。量の多い少ないはありますが、冬場や天気の悪い日も紫外線は降り注いでいますので、ご注意ください!

これから寒くなる季節、乾燥や敏感症状がひどくなることがあるかもしれません。そんなときは、このスキンケアの3本柱を思い出し、肌をいたわるようにお手入れしてくださいね。

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